平成17年4月1日から「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」が施行された。この法律には、行政機関における個人情報の取扱いに関する基本的事項が定められており、労働局及び労働基準監督署・公共職業安定所が保有する自分の個人情報についても、開示請求をすることにより入手することができる。
今回、広島県呉市に住むAさんが、石綿による肺がんで労災認定を受けた夫(故人)の認定に関する「調査復命書及び全ての書類」の開示を求めたところ、広島労働局が正式な手続きを取らず一部の書類を開示の対象から除外していたことが判明した。
Aさんは夫の認定に関する書類の開示請求を行い、10月に広島労働局から書類が届いた。ところが、自分が作成した請求用紙が開示された書類に含まれていなかったのである。さらに確認すると、Aさんが呉労働基準監督署に提出した死亡診断書・戸籍・住民票・同一生計維持証明書も開示された書類に含まれていなかったのである。
当センターが、なぜ全ての書類が開示されないのかと広島労働局企画室に問い合わせると「調査結果復命書に添付されている書類の開示であると判断した」「請求用紙については、行政サービスとして渡すようにしているので、希望されるなら呉署に行ってくれ」との回答であった。そこで、10月12日に広島労働局企画室との意見交換の場をもつことになった。
その前日の11日、Aさん宅に広島労働局の職員が突然訪問し、「手違いがありまして…」と言いながら請求用紙や死亡診断書等30枚弱の書類を持って来たのだった。「わざわざ広島からご苦労様でした」とAさんが声をかけたのだが、その職員は名前も名乗らず帰ったとのこと。企画室の担当者は「希望すれば、請求用紙は行政サービスとして渡す」と言っていたが、広島では本人が希望すると言わなくても、自宅まで届けてくれるサービスを実施しているのである。
今回の問題でセンターが関わらなければ、同じことが続いていたと思われる。個人情報の取り扱いについて、職員がまず十分理解することが必要ではないか。
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