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労災職業病・安全衛生の取り組み
30年目の震災と向き合う若者たち
2025/06/30
♦アスベスト問題への学びと対話
関西学院大学の学生の皆さんはゼミ活動の一環として、「阪神淡路大震災における30年限界説」をテーマに、災害の教訓について研究を進めています。「30年限界説」とは、阪神・淡路大震災のような災害の記憶が、発生から30年を経過すると、風化し、語り継ぐことが難しくなるという考え方です。学生の皆さんは、震災から30年が経過した現在もアスベストによる健康被害のリスクが続いていることに関心を持ち、今年初めに、ひょうご労働安全衛生センターに問い合わせがありました。
学生3名が初めて当センターを訪れたのは2月25日でした。この日の1回目の聞き取りでは、アスベストの基本的な性質や、吸引によって引き起こす健康被害、災害時のばく露リスク、補償制度の仕組みなどについて資料を交えて解説しました。学生たちに
とっては初めて耳にする内容も多く、アスベストの問題がいかに深刻かを知る機会になりました。学生からは、「誰がどのようにばく露していたのか」「今も危険が残っている場所はあるのか」といった質問も出され、学生の関心の高さがうかがえました。
この聞き取りを経て、学生の皆さんから「実際の被害者やご家族の話を直接聞いてみたい」という強い要望があり、4月9日に2回目の聞き取りが行われました。この日は、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会ひょうご支部」の世話人である山口さんと福 田さんに協力していただきました。二人からは、大切な人を病気で失った体験やそれに伴うさまざまな苦労などが語られました。また、患者と家族の会で取り組んでいる活動や、制度改善への取り組み、今後に向けた課題についても話をされ、学生たちは終始真剣な表情で耳を傾けていました。「人の命や人生に深く関わる問題なのだ」と、学生たちは深く受け止めている様子でした。
前回の聞き取りから疑問に思ったことや気になったことを深掘りしたいと、さらに5月 16日に3回目の聞き取りの場が設けられました。福田さんから診断がつくまでの苦労や補償制度の壁、周囲の無理解など、被害の現実を赤裸々に語られました。また、阪神・淡路大震災当時の様子や、崩れた建物から発生したアスベスト粉じんにより、地域住民や作業員、復1日支援に関わったボランティアがどのような形でばく露したのかについて、当時の現場の写真を用いて、より具体的に語られました。
聞き取りの終盤には、学生から「アスベストの情報が伝わっていれば防げた被害もあったのではないか」といった声もあり、問題の構造にも目が向き始めていることがうかがえました。
♦他人事から自分事へ
3回の聞き取りを行ってきた学生の皆さんに、活動を通してアスベストに対する印象がどのように変わってきたか聞きました。
「最初は“アスベスト”って名前を聞いたことがあるくらいで、身近な問題だとは思っていませんでした。でも話を聞いたり調べたりする中で、街でこの言葉を見たり聞いたりすると気になるようになって、自分にも関係のあることなんだと感じるようになりました。」
「正直、ゼミで取り組まなかったら関わらなかったテーマだと思います。特に、震災直後だけじゃなく、復興作業やボランティアの中でも被害が出ていたことを知って、自分にもつながる問題だと実感しました。」
「被害者の方や家族の話を聞いて、“こうしてほしい”“こうなってほしい”という思いをたくさん聞きました。それを自分たちの中だけにとどめず、周りの人にも伝えていくのが、自分たちの役割かもしれないと思うようになりました。」
♦30年限界説を超えて
ゼミ活動で取り組んでいる「30年限界説」について、聞き取りを通してどのように感じているか聞きました。
「最初は30年も経てば記憶なんて薄れていくものだろうと思っていたけど、話を聞くうちに“限界で終わらせてはいけない’'という思いが強くなりました。何もしなければ忘れられてしまうけれど、何か行動し続ければ風化を防げるかもしれないと思いました。」
「やっばり限界なんて言葉で終わらせたくないです。被害者や家族が必死で声をあげているのに、それを限界という言葉で終わらせてはいけないと感じています。」
「限界説を越えるためには、今回学んだことをどうやって社会に届けるかが大事だと実感しました。今回の聞き取りは、その第一歩になったと思っています。」
このような言葉の一つひとつから、学生たちがアスベスト問題を「過去のこと」ではなく、「自分たちの課題」として受け止めていることが伝わってきました。
「30年限界説」を乗り越え、被害の記憶や教訓を次の世代へと受け継いでいくには、こうした若者の姿勢が重要です。
私たち支援団体にとっても、学生たちと対話を重ねるなかで、多くの気づきや励ましを受け取りました。今回の取り組みはまだ始まりにすぎませんが、この出会いがアスベスト問題をより多くの人に届ける新たな一歩となると感じています。今後も、世代を超えたっながりと学びを大切にしながら、アスベスト問題についてともに取り組んでいきたいと考えています。
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学生3名が初めて当センターを訪れたのは2月25日でした。この日の1回目の聞き取りでは、アスベストの基本的な性質や、吸引によって引き起こす健康被害、災害時のばく露リスク、補償制度の仕組みなどについて資料を交えて解説しました。学生たちに
とっては初めて耳にする内容も多く、アスベストの問題がいかに深刻かを知る機会になりました。学生からは、「誰がどのようにばく露していたのか」「今も危険が残っている場所はあるのか」といった質問も出され、学生の関心の高さがうかがえました。
この聞き取りを経て、学生の皆さんから「実際の被害者やご家族の話を直接聞いてみたい」という強い要望があり、4月9日に2回目の聞き取りが行われました。この日は、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会ひょうご支部」の世話人である山口さんと福 田さんに協力していただきました。二人からは、大切な人を病気で失った体験やそれに伴うさまざまな苦労などが語られました。また、患者と家族の会で取り組んでいる活動や、制度改善への取り組み、今後に向けた課題についても話をされ、学生たちは終始真剣な表情で耳を傾けていました。「人の命や人生に深く関わる問題なのだ」と、学生たちは深く受け止めている様子でした。
前回の聞き取りから疑問に思ったことや気になったことを深掘りしたいと、さらに5月 16日に3回目の聞き取りの場が設けられました。福田さんから診断がつくまでの苦労や補償制度の壁、周囲の無理解など、被害の現実を赤裸々に語られました。また、阪神・淡路大震災当時の様子や、崩れた建物から発生したアスベスト粉じんにより、地域住民や作業員、復1日支援に関わったボランティアがどのような形でばく露したのかについて、当時の現場の写真を用いて、より具体的に語られました。
聞き取りの終盤には、学生から「アスベストの情報が伝わっていれば防げた被害もあったのではないか」といった声もあり、問題の構造にも目が向き始めていることがうかがえました。
♦他人事から自分事へ
3回の聞き取りを行ってきた学生の皆さんに、活動を通してアスベストに対する印象がどのように変わってきたか聞きました。
「最初は“アスベスト”って名前を聞いたことがあるくらいで、身近な問題だとは思っていませんでした。でも話を聞いたり調べたりする中で、街でこの言葉を見たり聞いたりすると気になるようになって、自分にも関係のあることなんだと感じるようになりました。」
「正直、ゼミで取り組まなかったら関わらなかったテーマだと思います。特に、震災直後だけじゃなく、復興作業やボランティアの中でも被害が出ていたことを知って、自分にもつながる問題だと実感しました。」
「被害者の方や家族の話を聞いて、“こうしてほしい”“こうなってほしい”という思いをたくさん聞きました。それを自分たちの中だけにとどめず、周りの人にも伝えていくのが、自分たちの役割かもしれないと思うようになりました。」
♦30年限界説を超えて
ゼミ活動で取り組んでいる「30年限界説」について、聞き取りを通してどのように感じているか聞きました。
「最初は30年も経てば記憶なんて薄れていくものだろうと思っていたけど、話を聞くうちに“限界で終わらせてはいけない’'という思いが強くなりました。何もしなければ忘れられてしまうけれど、何か行動し続ければ風化を防げるかもしれないと思いました。」
「やっばり限界なんて言葉で終わらせたくないです。被害者や家族が必死で声をあげているのに、それを限界という言葉で終わらせてはいけないと感じています。」
「限界説を越えるためには、今回学んだことをどうやって社会に届けるかが大事だと実感しました。今回の聞き取りは、その第一歩になったと思っています。」
このような言葉の一つひとつから、学生たちがアスベスト問題を「過去のこと」ではなく、「自分たちの課題」として受け止めていることが伝わってきました。
「30年限界説」を乗り越え、被害の記憶や教訓を次の世代へと受け継いでいくには、こうした若者の姿勢が重要です。
私たち支援団体にとっても、学生たちと対話を重ねるなかで、多くの気づきや励ましを受け取りました。今回の取り組みはまだ始まりにすぎませんが、この出会いがアスベスト問題をより多くの人に届ける新たな一歩となると感じています。今後も、世代を超えたっながりと学びを大切にしながら、アスベスト問題についてともに取り組んでいきたいと考えています。